*Side-Hatori&Midori
綾瀬琶鳥




「ところで、お前の武器は?」
二人とも、何も話す事なくただ平淡に見慣れない道を歩く。
それは俺にとって、美鳥にとって別に重い沈黙ではなかった。
そんな中美鳥がそう訊ねてきたので、そういえばまだ武器を確認して
いないことに気づき、袋の中を漁ってみた。
「……こんなんだ。」
「…へぇ。なかなか使えそうじゃない。」
俺の武器を見て、感心したように美鳥は頷く。
「いざとなったらそれ、僕に貸してね。」
「……ナイフだと使い勝手悪い、からか?」
「それもある。」
「……?」
美鳥の言葉の真意が分からなくて、ただ首をかしげていた。
すると、美鳥は頬を少しだけ染めて小さく呟いた。
「……僕が、お前を護ってやるって言うんだ。ありがたく思え。」
「…美鳥……。嬉しい…けど、俺の武器だぞ?どうせなら、俺がお前を護る方が――」
「ばーか。」
「そ、即答…!?」
「僕がお前を護らなきゃ意味がないんだよ。」
「………?よく、わからないが。」
「分からなくて良いんだ、馬鹿。」

にっこり笑ってそう言う美鳥に、俺は苦笑した。
俺の武器は、良く分からないが……何やら銃だった。
スナイパーライフル、と名前が彫刻されている。
命中率はなんだか良さげだ。
これで、美鳥は護れるかもしれない。
(……さっき言った事、嘘なんかじゃ、ない。)
美鳥をちらりと見ながら、そんな事を思った。
美鳥は……色んな奴に、色んなものを奪われた。
俺はいつだって、そんな美鳥を隣で見ていることしかできなかった。
一度も助けれた事なんて、なかった。
(だから……。)
今度こそ、俺が美鳥を護るんだ。
そんな思いを込めて、もう一度スナイパーライフルを見る。

――……例え、この手を汚す事になっても。
(美鳥を……傷つけるものなら、容赦なく撃つ。)
そんな俺の思いを感じ取ったのか、美鳥は独り言のように「…ふん。」と呟いた。




その刹那。
「――……琶鳥ッ」
「…!?」
カサ……と言う、草を踏む、誰かの音が聞こえ、美鳥は俺の手をギュッと握った。
静寂なる空間。
そんな中にいるのは……紛れも無く、ゲームへの参加者だった。

あとがき
短……!!(……
と言う訳で奇襲の予感の殺人鬼小学生ペアでした。



Back 
Next