| *Side-Misato&Tisato 柊智聡 あっという間に日は落ち、夜が来ようとしていた。 僕と深聡――…それに、千華くんと稀華くんは今日はもう休む事にした。 これ以上闇雲に歩いても危険だ、と判断した為だ。 まぁ、この人数で危険なんてことは早々ないだろうけど……。 足を止めた場所は廃墟のような場所の前。 (この世界にも建物なんてあったんだ…。) 中に誰も居ないことを確認すると、その中に足を踏み入れる。 廃墟の中は意外と広くて、何故かキッチンのような物も備わっている。…なんか準備いいな、死神って。 「じゃあここでご飯食べよ!」 「それが目的だっただろ、千華。」 「そ、そんな事ないってば〜!」 「腹が減っては戦もできないからねぇ〜。」 「そうそう!ね、深聡お兄ちゃんも言ってるよ!」 「……マテ千華、いつからこいつがお兄ちゃんになった。」 「いいじゃなーい稀華くん。千華くん可愛いし、弟にほしーなー。」 「誰が渡すかロリコンっ……!!」 「学習しないなぁ〜。この場合ショタコンだって言ってたじゃないか〜。」 ありふれた馬鹿みたいな会話を傍目で見る。 前まではこんな会話すらもくだらない、気休めだと思っていた。 なのに。 (……くすっ。) 何故か、心なしか笑えてしまったんだ。 だって、他人と話す深聡が妙に子供っぽいから。 今まで――僕が話している時は、第三者的な目から見れないから気付かなかったんだろう。 こんなにも子供っぽかったんだ、深聡って。 「僕…キッチン借りて何か作るんで。二人とも、喧嘩してると晩御飯、抜きですよ。」 「「……え。」」 「僕は僕は??」 「千華くんは……良い子なのでちゃんとサービスしてあげます。」 「わーい!アリガトっ智聡お兄ちゃん!」 僕の言葉に硬直する二人と、ばんざいして喜ぶ千華くんを見て思わず微笑む。 ――そんな、『日常』に溢れたやり取りをしていたから。 「智聡くん、」 キッチンに向かう僕の耳に、聞きなれた声が響く。 ――ほんとうに今更なんだけど。 「本当に、今のままでいいのかい?」 「………えっ…?」 振り返ると、声の主は勿論深聡で。 ……だけど、深聡の顔は、僕の知っている深聡のものではなく。 「君のほんとうの望みは、なんだったのかな。」 「………っ…!?」 冷たい、残酷な死神、そのものだった。 |
| あとがき 警告です!!(…… もうこの話の時点で嫌なオーラを発していると思いますが、この章からいよいよ死人が出ます。(爆 みんな生きていてほしいー!と言う方や、殺しあうなー!!と言う方は読まない方が…よろしいです……。 次はいよいよあの人が……。 Back Next |